王寺町 弁護士--王寺町弁護士事務所の窓から

2017-10-13


平成29年10月13日(金)

 北葛城郡王寺町の弁護士中西です。
 約半年ぶりのブログの更新です。
 昨日は,奈良弁護士会で「情報自由基本法」についての研修(勉強会)を受けてきました。講師は大阪弁護士会の結城圭一先生でした。
 実は,「情報自由基本法」という法律はありません。日本弁護士連合会(日弁連)が「情報自由基本法」を作るべきだと提唱しているものです。
 情報公開法では,何人も情報公開を請求することができ,非開示情報に該当しない限りは情報公開しなければならないと規定されています。
 しかし,特定秘密保護法によって特定秘密に指定されると,慎重に検討することなく非開示情報に該当するとして非開示になるというおそれがあります。また,現状では,自衛隊の日報問題などのように「破棄した。」というだけで開示を免れることも可能です。
 本来,公的な情報は国民の情報ですから,原則公開されるべきです。公的情報の公開及び取得が制限されるのは例外的な場合でなければならないはずです。
 そこで情報公開等を促進し,その前提としての情報作成,情報整理,情報保存について義務づけるべきであるとの問題意識から,「情報自由基本法」を制定すべきであると日弁連が提唱しているものです。
 存在しない法律を勉強するというもの変な話ですが,結城先生のわかりやすい説明で,情報公開法や特定秘密保護法の問題点を再認識できて非常に勉強になりました。

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